私は20社以上の転職サイトの活用・30人以上の転職エージェントと面談。法人営業未経験でありながらM&Aブティックファームへの転職を成功させました。
応募した会社の8割で最終面接or内定を勝ち取れた転職経験を基に、第二新卒・未経験で転職を考えられている方のための転職マニュアルを作成しました。
- 転職初心者でもカンタンに理解ができ
- 出来る限りわかりやすく
- 全体の流れや段階ごとのやるべきことを
- 具体的に網羅した、転職の始め方を紹介します
このマニュアルを読むことで転職活動の流れを完全に理解すると共に、転職の成功率を格段に向上することが出来ます。
転職活動は具体的になにをするの?

転職活動の大まかな流れ
転職の大きな流れは以下の通りです。
- 働きたい業界の選定
- 歩みたいキャリアの考察
- 求人サイトへの登録
- 企業への応募
- 履歴書・職務経歴書の作成
- 面接の設定
- 面接準備
- 面接
- 入社日や給与の交渉
- 退職の手続き
大きく分けるとやるべきことは準備・面接・退社手続きの3つです。
力をかける割合は7:2:1で、準備にとにかく時間をかけることをおすすめしています。
準備段階で自己分析・目指すべきキャリアの方向を定めることが転職活動のキモになります。
方向性が定まっていないと自分の中の軸がぶれやすく、ちょっとしたことでまた「転職しようかな」と思ってしまいますから。
転職は目的ではなく、より良い人生を歩むための手段なので「とにかく転職しよう!」と突っ走ると損をします。
高確率で離職し、転職前より悲惨な結果になってしまいますよ。
あなたにとってベストな転職を実現するためにも、準備にはしっかり時間をかけて行いましょう。
準備編
- そもそも何故転職したいか考える
- 自己分析
- 転職サイト・転職エージェントを決める
そもそも何故転職したいか考える
まず転職という選択肢を取る前に、一度足を止めてなぜ、転職したいのか振り返ってみてください。
転職を考える際にトリガーになるのは、高確率でヒト・カネ・キャリアだと言われています。
「人間関係がうまくいっていない」
「給料に満足できない」
「キャリアに将来性を見い出せない」
どれか、もしくは複合的にあわさってあなたは転職を考えられているのかも知れません。
ですが、その問題は本当に転職をしないと解決できないものなのでしょうか。
あたりのキツイ上司も考えを変えてみたら意外と仕事で学べるヒントを発信している場合もあります。
最初は少ない給料でも業界経験を積んだら転職に有利になり、高い年収を将来的に得ることが出来る可能性もあります。
念押ししますが、転職活動はそれなりに負荷をかける行為です。
普段の仕事に加え、多くの活動をする必要があります。
「とりあえず転職!そうすれば人生はバラ色!」といった無責任なことは言いたくないですし、納得した上で「転職」という選択を選んでほしいと考えております。
まずは週末にまとまった時間をとって、ゆっくりと「いま、転職すべきなのか」を考えてみて下さい。

自己分析
さあ転職活動!に入る前に、もう一度シンキングタイムです。
転職サイトや転職エージェントのサイトをポチる前に自己分析を行ってください。これには3つ理由があります。
- ① 自分の歩みたいキャリアや業界が絞られる
- ② やるべきことが明確になる
- ③ 面接で自分への質問にスラスラ答えることができる
特に①の自分の歩みたいキャリアや業界が絞られることが肝要です。
ここがブレていると固まっているとでは転職の突破率は雲泥の差が生まれます。
各項目について説明はしますが、時間がなくともせめて①だけは固めて転職エージェント等を利用していただけると幸いです。
① 自分の歩みたいキャリアや業界が絞られる
自己分析を行うことで、あなたは自分と深く向き合うことになります。
自分の得意なことや苦手なこと、どういった瞬間を楽しいと感じ、どんな人とともにいると楽しいか。
そうすることで、自然と自分の将来なりたい姿が見えてきます。
歩みたいキャリアや業界を絞っていくことで「そのキャリアや業界へ行くには今なにをするべきなのか」という逆算がうまれます。
やるべきことが明確になるのです。
② やるべきことが明確になる
なりたい姿を思い描いたら、なりたい自分になるために必要なスキル、職歴、やるべきことを逆算して洗い出していきましょう。
- ソーシングのための法人営業経験
- 財務を理解するための簿記資格
- DDで使用するための税務の知識
- 契約書で騙されないための法務の知識
- M&A案件の動向やスキーム
が必要になってくると考えられます。
と言った風に、自分の行きたい業界や職業で必要な資格・やるべき行動を自己分析によって逆算することが出来ます。

逆算して行動することで目的により近い資格や経験を取得することが出来ますし、面接で「なにか勉強してる?」と言われた際も「財務諸表を読んで一日でもはやく戦力になれるため、簿記を勉強しています」と説得力ある返答が出来ます。
こちら、まさにわたしが感じていた不安だったのですが大丈夫です。募集要項をある程度無視しても実はけっこう面接まで到達します。詳しくは関連記事をご覧ください。

③ 面接で自分への質問にスラスラ答えることができる
自己分析を徹底すると、面接にスラスラ答えることができるようになります。
業務内容やひねった質問は別の話ですが、自分についての質問は自己分析を徹底すれば余裕です。
志望動機、自分の強み、弱み、どんな業務で力を発揮でき、どういったキャリアを臨んでいるのか。
想定できる自分への質問はもちろん、ちょっと斜めからの質問も自分の軸がしっかりしているので答えることが出来ます。
以上が、自己分析を行ったほうが良い理由についてでした。
自己分析の具体的なやり方については下記の記事で詳しく書いていますので、ご覧ください。

転職サイト・転職エージェントを決める

次のステップでは、転職サイト・転職エージェントに登録します。
本来ならばここで直接応募にするか、転職エージェントを利用するかについて選択するステップが入ります。
ですが直接応募による転職を体験したわたしとしては断然、転職エージェントをりようした転職活動をおすすめします。
- 時間と体力を異常に消費する
- 客観的なフィードバックが得られない
- モチベーションが保てない
詳しい内容は関連記事をご覧ください。

すべての希望企業のHPを巡って直接応募するのは効率的ではないですし、決め打ちしたい企業があったとしても同業他社の給与水準や条件を知ることで求められる人物像が明確になっていきます。
なので、積極的に転職サイトには登録していくのをおすすめします。
わたしはdodaやリクナビNEXTのような総合転職サイトを5社、ハイキャリア系転職サイトを3社登録していました。求人の傾向が違い、比べることによって視野を広く持つことができたと感じています。
では次に転職エージェントへ登録するのですが、こういった疑問をお持ちではないでしょうか?
おっしゃるとおりです。わたしも、転職活動について調べる前はそう感じていました。次章では、転職エージェントを利用した方が良い理由について解説します。
転職エージェントを活用したほうが良い理由
転職活動は膨大にやることがあり、転職エージェントの利用はやるべきことを大幅にカットすることが出来ます。
転職エージェントを使うメリットについては下記の関連記事で解説していますが、ようするに「時間と体力を温存できる上に面接対策もしてもらえる魔法のツール」が転職エージェントです。

しかも、転職エージェントへの報酬は採用した企業が払うためあなたは何人のエージェントを利用しても無料です。
実際に30人以上は転職エージェントさんとお会いしましたが、クオリティにばらつきがあり、本当に素晴らしいと言える転職エージェントの方は一握りでした。

特にアクシスコンサルティングのエージェントの質が高く、わたしが最終的に経由した転職エージェントもアクシスコンサルティングでした。
コンサル・M&A業界に特化したサポートを受けたい方は是非、ご活用ください。
転職エージェント関連記事
下記に使っていて役立った転職サイト・転職エージェントをまとめました。ご参考ください。


実践編
- 入社したい企業を選定
- 履歴書・職務経歴書を書く
- 面接対策
- 面接
- 給与交渉・内定
入社したい企業を選定
まず入社したい企業を選定します。が、ここでは特に絞らず興味がある会社にはバンバン出していきましょう。
なぜなら、書類が通らなければどんなに悩んでもムダだからです。
書類が通ったら御の字で、希望度が低い場合でも面接の練習になります(あってみたら意外と良かったというのもしばしば)。
遠慮せずに出していきましょう。
履歴書・職務経歴書を書く

転職エージェントでは履歴書・職務経歴書の添削を行ってもらえるところがあります。
エージェントの指導の元、自分で書いたものをブラッシュアップしてください。
エージェントによっては、最初からひな形のようなものを渡してもらえることがあり、めちゃくちゃ便利でした。
数十年の業務に裏打ちされたひな形の完成度は高く、無理だろうとおもっていた企業の面接にこぎつけることができたのもひな形のおかげと言っても過言ではありません。
転職活動をうまく進めるため、転職エージェントを使い倒していきましょう。
面接対策
面接対策で大事になってくるのは①業界分析②企業分析③面接の受け答え対策です。順を追って解説します。
業界分析
自分の行きたい業界の全体像を掴むことは非常に重要で、面接の際に話のタネになるのはもちろん「どういった方向へ業界が動いているのか」「今、業界全体で何が課題となっているのか」といった業界全体の流れを知ることが出来ます。
業界全体の流れに自己分析で生み出された自分の考えをまぜることで、あなただけのオリジナリティな意見を発信することも可能です。
- 2025年頃までの10年間累計で約650万人の雇用、約22兆円のGDPが失われる
- 事業承継に問題を抱える経営者は多く、むこう10年間はニーズが存在し続ける
- M&A件数は年々増え続けており、事業の多角化を求め上場企業も積極的に買収を行っている
- 承継難によって潰れる会社をなくしていき、日本経済の活性化を図りたい
といった主張もできます(スケールが大きすぎる気もしますが)。
業界全体の背景を考えると、おのずと自分の主張に独自性が生まれるので、雑誌・本・新聞・WEBでの情報収集は積極的に行いましょう。
企業分析
自己分析、業界分析をしたあなたならこの章でやることは予想がついてきているのではないでしょうか。
そう、ここでやることは業界分析と同じです。
雑誌・本・新聞・WEBで会社の情報を取得してください。
上場会社ならIRをくまなく見て、非上場会社ならなんとかしてニュース記事や出版物を見つけて社風やサービスの特徴、財務情報を掴みましょう。
よほどやる気のない人事でもない限り「で、なんでうちを志望したの?」と聞いてくるはずです。
その質問が来た際に「それ、同業他社でもいいですよね?」と言われたら死亡なので、そう言われないように「他社との差別化ポイント」「業界の狙っているポジション」「自分の中にある志望した会社でないといけないストーリー」を練っておいてください。
ここは事前に準備出来るポイントなので、どうしても時間がない場合はこの部分だけでもしっかり準備してから面接へ臨んでください。でないと1~2時間おしゃべりだけして終了。という悲惨な結果を迎えることになりますよ。
面接
面接は採用担当にとっては「ある程度コミュケーションが出来て、会社に利益をもたらしてくれそうで、一緒に働きたくなる人材」を探す業務です。
①正確に相手の言ったことに対して解答する②自分が入社した際に与えることの出来る価値を定量的に表現する③相手のパーソナリティを質問でつかみ、好感が持てるように振る舞う。
この3つを徹底し、面接に挑んでいきましょう。
面接は今までの準備が一気に発揮できる場面でもあり、準備していない場合は一生突破できない鬼門でもあります。
準備をしっかりして、多くの会社で面接慣れしたあなたなら余裕です。
絶対に面接でやってしまったら落とされてしまうNG行動をまとめたので、面接に行かれる前と終わった後にチェックしてください。
あ!やっちゃった!と思えば儲けものです。次は絶対にやらなくなるのですから。

給与交渉・内定
事前に転職エージェントが交渉してくれているので、問題なさそうな額はどれくらいかすり合わせしておきましょう。
ここでやけに強気にふっかけたせいで内定がなしになったら、本末転倒ですからね。
給与交渉はカードがないと出来ないので、内定を何個か抱えておくことを推奨します。
不動産の契約で相見積もりを出してどんどん安くしていく要領で、札を多く揃えてベストな給料を実現させましょう。
そして、おつかれさまでした!ここまで来たら、晴れて内定です。
残るは退社手続きのみ。立つ鳥跡を濁さずの精神で粛々と手続きを進めていきましょう。
退社手続き
- 1ヶ月前に上席の方に伝える
- 業務引き継ぎ
1ヶ月前に上席の方に伝える
職務規定では2週間前に伝えればいい。といった会社が多いですが、大事をとって1ヶ月前か2ヶ月前には上席の方に退職する旨を伝えましょう。
無用なトラブルを引き起こしてしまうため、ブラックでやめるのが難しい、上席の方がパワハラをしてきて一秒でも会社にいたくない。
そういった場合を除き、退職代行といったサービスを使わずにしっかり辞める理由を説明して正規の手順でやめましょう。
業務引き継ぎ
自分がやっていた業務のマニュアルを作成する、取引先に挨拶する、社内で引き継ぐ。
どういった手法でも良いので、出来るだけスムーズに業務がまわるように尽力していきましょう。
退職まで残り2週間を切ると、だんだん寂しくなってきます。ですが出会いに別れはつきものです。
気持ちを切り替え、新たなスタートに向けて心を整えていきましょう。
まとめ
以上が、転職活動における完全マニュアルでした。
こちらの記事は冒頭でも宣言したとおり、常に更新され続けます。
どんどん拡充し、あなたの転職活動により役立つようアップデートを重ねていく所存です。
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あなたが悔いのない気持ちのいい転職活動を出来ることを祈っています。